看護業界のいろいろ話

看護師のあれこれをブログにしていきます

【退職強要】夜勤ができない常勤看護師はいらないのか??【職場環境配慮義務違反】

こんにちは。
看護師のけいです。

少し前のニュースですが、病棟の常勤看護師は夜勤ができることが条件であることを理由に、夜勤ができない看護師が退職を強要されたというニュースがありました。

このニュースを見ていきましょう。

 

1,退職を強要されたとして病院を提訴

以下、ニュースサイトの引用です。

 「退職強要された」名市大病院を提訴 夜勤免除巡り看護師

 育児を理由に夜勤の免除を希望したところ退職を強要されたとして、名古屋市立大病院(同市瑞穂区)の女性看護師(45)が九日、同大に慰謝料など二百二十万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。  

訴状によると、女性は二〇〇八年九月に採用され、集中治療室(ICU)などで勤務。共働きの夫と、小学四年の長男を育てながら、月平均九回ほど夜勤に従事していた。

 昨年八月下旬、夫が単身赴任することになり、長男の世話を任せられなくなったため、上司に夜勤の免除を申し出たが、「常勤は夜勤できることが条件」などと告げられ、退職届の提出を繰り返し催促された。

女性はいったん退職届を提出したが撤回。現在はストレスから休職している。  

女性側は、病院には働きやすい環境を保つ職場環境配慮義務違反があると主張。

急性期病院でキャリアを重ねたいとの希望を尊重してもらえず、退職強要で精神的苦痛を受けたと訴えている。

病院は取材に「訴状が届いておらず、コメントできない」と答えた。

 

引用元はこちらから

www.chunichi.co.jp

 

ひどいはなしですね。。。

ずっと長いこと勤務してきたのに、夜勤ができないから仕事をやめるよう言われてしまうなんて・・・。

それまでずっと夜勤をやってきてるのに。夜勤ができなくなった途端に退職届を出せと。

大学病院がこういう風潮だから、多くの看護師が潜在看護師として、働けないでいるんだと思います。

看護師にとって働きやすい環境を病院に求めます。

2,職場環境配慮義務違反があったと訴え

訴えを起こした看護師は、病院側には看護師が働きやすい環境をつくる義務があるとして、職場環境配慮義務違反があったとしています。

職場環境配慮義務とは、労働者(ここでは看護師)に対して快適な職場環境を提供するよう配慮する義務のことを指しています。

そもそも職場環境配慮義務の基となる安全配慮義務とは、病院で働く看護師の健康や安全を守りながら、安心して働ける職場環境を病院が維持するべく配慮する義務のことです。

根拠法令は、労働契約法第5条です。

病院で看護師が安心して働くためには、職場で健康や命を脅かされる危険がなく、自身の利用する機器や設備が安全であり、さらに業務内容や雇用条件にも納得している必要があります。

そして、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどに代表される、さまざまなハラスメント問題が起こらない環境を維持することも重要です。

職場環境配慮義務を守ることは、知識、技術の高い看護師の流出を防ぎ、さらには病院の成長性を保つことにもつながります。

看護師が不足している現在の医療体制において、職場環境配慮義務を遵守して看護師を確保し続けることは、病院にとって必要不可欠です。